3-6.地図上の長さと傾斜を加味した長さ

2万5千分の1地形図では、1cm250mに相当します、5万分の1地形図での1cm500mに相当します。(エリアマップで1cmは500mです、縮尺4万・6万分の1もありご注意下さい)

地形図は高さを標高線で表しているので、平面ではありません、地形図では高さを考慮します。

地形図上を定規で図ります1cm、これは250mに相当します、次に1cmの中に等高線が何本あるのかを見ます、仮に5本で50mとします、これの斜辺の長さは幾つでしょうか。

ピタゴラスの定義を使います、昔、習いましたね、でも使わないので忘れてしまいました。

斜辺の長さ(A)の二乗=底辺の長さ(B)の二乗+高さ(C)の二乗(A2=B2+C 2 )

 

B(底辺)とC(高さ)がわかっている場合はA(斜辺)の長さを算出できます。

 

B=250 C=50 B=250×250=62500 C=50×50=2500 A=65000を√します

√の数はあるものを2乗したものの数です、昔、√5=2.2360679(フジサンロクオームナク)と覚えたことがあります、皆さんも思い出しましたか、2.2360679×2.2360679で5になりましたね。

65000のルートは254.950で約255mと計算できます。(ルート計算できる電卓があれば簡単に計算できます)

 

もしルート計算できる電卓がなく通常の電卓(携帯電話でも可)であれば、二乗計算で近似値を求めることで計算が出来ます、上の例ですと、斜辺は底辺の長さよりも長いことがわかります。

問題はどの位長いのかということです、まず、底辺の2割増として 

300×300=90000 これでは大きすぎます、

260×260=67600 これでも大きいです、

255×255=65025 これがほとんど近いかなとして255mを算出できます。

 

実際に山道は直線ではありません、ジグザグのときはこの長さ以上になることもあります、計算上はこの位でと目安にはなるかと思います。あとは登山経験から何割り増しとするかは、その人によって違いますので、あくまでも目安と考えてください。

 

斜度(θ)を出すのは難しいので、簡易表を載せておきます。

高さ÷底辺の比率のときの角度です(高さ50m底辺250mのとき比率は0.2 簡易表から11度)

比率

斜度

()

斜辺

倍率

()

比率

斜度

()

斜辺

倍率

()

比率

斜度

()

斜辺

倍率

()

比率

斜度

()

斜辺

倍率

()

比率

斜度

()

斜辺

倍率

()

0.1

6

0.5

0.2

11

2

0.3

17

4.4

0.4

22

7.7

0.5

26

11.8

0.6

31

16.6

0.7

35

22

0.8

38

28

0.9

42

34.5

1.0

45

41.2

1.1

48

48.6

1.2

50

56.2

1.3

53

64

1.4

55

72

1.5

56

80.3

表の見方、比率は高さ÷底辺、斜度は比率のときの斜度、斜辺倍率は底辺に+する割合(35度では底辺100mのとき斜辺は22%増しで122m・底辺200mのとき斜辺は244mになります)

斜度が30度越えると急斜面に感じ、45度では壁があるように感じ、60度を越えると斜面が垂直に見えてしまいます。斜面が30度を超えると、電光型の道になるのが多くなります。

山道は曲がったり、アップダウンがあります、上記の計算はあくまでも直線での計算です、算出した斜度にどの程度プラス・マイナスするかは各自の判断によります。

目安としては、底辺長の15%増しで計算、斜度が大きくなると50%増しで見ることもあります。

参考までに富士山の山頂付近が35度ほどです。

 

地図上の距離(長さ)を測る

  • 定規で測る(ある程度直線で測り曲がりを加味する、定規付きコンパスが便利です
  • 糸に1km(4cm)毎に印を付けて山道に沿わせて測ります(3km=12cm程度)
  • マップメジャー(キルビメーター)を使う

山道での歩行時間

平地では4km:1時間(1km:15分)と言われています、この時間で歩けない人、早く歩ける人もいます、自分にあった歩行時間計算をして下さい。以下は計算の参考にと書いてあるものです。

 

ガイドブックでの歩行時間計算

水平距離 1km=15分 これを基準とし、高度100mに対して時間を加算します。

急な登り

20

標準的な登り

15

緩やかな登り

10

緩やかな下り

10

(ガイドブックが本当にこのようにして算出しているかどうかはわかりません)

各自が独自に算出したものを基準として持っている。

  • 水平距離時間の2倍(1km=30分平均)と見る
  • 登り、下り、急登などから、1km=35分平均とする
  • シニアグループでは、1km=1時間というのもあります
  • シニアグループで1km=40分平均で見るというのもあります

 

簡単に計算(自分たちで計算根拠を持って次のように計算すると目安になります)

空身で4km=1H(1km=15分)日帰り装備で3km=1H、テント泊で2km=1H

プラスとして標高差100m毎に15~30分加算

日帰り装備 1km=15分+20分=35分 +標高差100m毎15~30分

テント装備 1km=15分+30分=45分 +標高差100m毎15~30分

4km・標高差500m

日帰り装備の時4km=1:20 プラスは1:15~2:30 合計2:35~3:50

テント泊装備の時4km=2:00 プラスは1:15~2:30 合計3:15~4:30

 

歩行時間計算はご自分、またはグループとしての目安を作成し、それに登り下りの山道の状態からプラス・マイナスを加味して歩行時間を決めるのが良いでしょう。

 

エリアマップでのコースタイムは(エリアマップに記載)

1.4050歳の登山経験者

2.25名のパーティ

3.山小屋利用を前提とした装備

4.夏山の晴天時。と基準を設けています、なお、「目安程度にご活用いただき、余裕をもって計画ください。」と書かれています。

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