道迷い

道迷いはなぜ起こるのでしょうか、道の無い所を行く人は、道迷いがほとんどありません、それは常に現在位置の把握を地形上・行動時間・地形図などで行っているためです。

どうして道迷いになるのでしょうか。

地図を持っていても、現在地を思い込みで特定してしまい、それが元で、ますます深みにはまっていくケースが多いのです。

道迷いは

  • 地図上の登山道はハッキリしていると思い込む
  • 人の後に付いて行く人
  • 正規のルートを見落とした
  • 分岐で錯覚してしまった
  • 道標が間違っていたが気が付かなかった
  • 不明瞭な道に入り込んだ

落ち葉で道が隠れていた

雪で道がふさがっていた

雨水の通り道が山道と錯覚してしまった

ふみ跡をたどった(獣道かもしれない)

  • 迷ったときの現在位置確認ができない、あるいは思い込みで現在地を特定した
  • ガスにまかれて方向がわからない、雪原でホワイトアウトになった
  • 地図を持っていない、または地図を読めない

 

道間違いに気がついたら

  • 迷ったと気がついたら引き返す、迷った場所に目印(時刻などを書いた紙でもいい)をし、引き返す所々に目印を置いていく、これは再び迷った時、元の迷った場所に戻るのを防ぐことになります。
  • 迷った時、道がわからなくなったら尾根へ上がります、決して沢を下らないこと、沢は崖・滝など危険がいっぱいあります、尾根に上がれば見通しもでてきます、道にも会います。
  • 尾根を上がる時は支尾根に迷いこむことは少なく、必ずピークに出ます。
  • 団体行動で、道に迷ったときに偵察にでかけますが、偵察の範囲はホイッスルなどの音が聞こえる範囲にします、そうしないと偵察に行った人が団体に戻れなくなることもあります。
  •  パニックにならないこと、道を探して疲労困憊になると正常な思考ができなくなります、パニックになると事態を悪化させます。
  • 団体のリーダーの方は、正常な思考ができる内にじっくりと状況を捉え対処する必要があります、道が間違った時点でメンバーに動揺が出ます、メンバーに不安を抱かせると、それが疲労になってしまい、余計行動が深刻になってきます、リーダーはメンバーに不安を起こさせないよう、正常思考できる内にじっくり状況判断をしなければなりません。
    また、メンバーをバラバラにしないように気を配ります。

 

状況判断

  • 確実な場所からどの位の時間歩いているのか、アップダウンがあったかなど過去の状況を整理してみる。
  • 現在地の把握、尾根上か、谷のどちらにいるのか、地形は急斜面か緩斜面か平坦地かなど
  • 地形図で現在場所を把握する。(地図がないと把握できない)
  • 現在地で斜面の勾配を見て、地形図のどの辺に近いかを見る。(同上)

 

遭難したと思ったら

  •  水・食料の把握
  • 避難する場所の確保(岩陰・木のうろ・洞窟など)
  • 雨などをしのげるか、沢で鉄砲水がこないか、風の通り道でないかなど
  • 動かずに救助を待つ(登山届・家族に山行計画を渡してあるなどの時は有効) 

 

道迷いの例

道迷いの例

次の図を見てほしい。

左上から尾根を下ってきます、点で正規の道が笹で見えにくくなっています、迷わず左の青線の方向へ入っていきます。

このまま1時間程歩き間違いに気が付きました、皆さんはどうしますか、地図を見て現在位置を確認することになりますが、樹林の中では現在位置の確認は容易ではありません、ここで間違いを起こすのが、現在位置をではなくにいると思い込んでしまうことです。

と特定すると、この先に正規の登山道に出ると勘違いしてしまいます、踏み跡が薄くなっても、そのまま進んでしまいます。

 

間違いに気がついたとき、歩いてきた過去を思い出します、

 1.左に折れたところは、A点かB点かを分かると思います、

 A点がB点であっても左に折れて来たわけです、

 今いる場所は正規のルートではないと気がついたので、

 点から左へ入ったのではないことが想像できます、

 そうすると点より上で左に折れる場所を下りたことが想像されます、

2.B点より上で似たような場所を探します、すると点がわかります、

 さらに点から尾根の左側に入ったのを思い出します、

 正規のルートでは尾根の右に折れ、尾根に上がって尾根の左側に降りて

 いくので、やはり正規のルートでないことがわかります、

 そうして現在位置がどの辺りか検討を付けます、

3.地図を見て次の行動をしますが、私は道を引き返した方がいいと思い

 ます、尾根を上がるには間違いはありませんので。

 

実際はこのような推理ができるかどうかは、その時の状況によります、例えば帰りのバスに間に合わないなどで、自分に都合の良い判断をするなど、また、思い込みから脱しきれずにいるなど、正常な判断が出来る状態かも影響されます。

  

リーダーたるものは、休憩した場所から点分岐まで、どの位の時間で歩けるかの判断をし、点でその時間より短い場合は、点でいいのかを判断しなければなりません、地図の見方で「目標物を捕える」で行ったように、尾根が正しく見えているかを判断します、GPSがあれば位置確認は容易にできます。分岐や要所で時間をメモる、あるいは写真を取ってカメラに時間を記憶させるなどが必要でしょう。

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