破線ルートから道なしルート

川乗橋から鳥屋戸尾根で蕎麦粒山・有間峠中尾根でさわらびの湯

山 名:鳥屋戸尾根から蕎麦粒山-仁田山・有間峠中尾根から有間林道・さわらびの湯
登山日:2014年9月5日
登山口:川乗橋
下山口:有間林道

1ケ月以上山に入っていないが天気を見て前から歩いてみようと思っていた鳥屋戸尾根を行く事にした。鳥屋戸尾根は山と高原地図では破線ルートになっていて蕎麦粒山へ一直線に登れるコースである。蕎麦粒山から下山をどう取るか、一つは柱谷ノ峰から破線ルートで川乗林道へ出て川乗橋へ、もう一つは有間峠にでてルートのない中尾根を下り有間林道へと2つを考えた2つ目は休憩込で8時間半から9時間、山に入っていない期間が1ケ月以上あるので少し不安がある、蕎麦粒山まで4時間半ならばさわらびの湯まで明るいうちに着ける。蕎麦粒山で次の行動を決めるとして出かける。

 

今日は平日で電車の中は登山者が意外と少なかった。奥多摩駅から日原鍾乳洞行きのバスも座席に空きがあるほどの人しか乗車していなかった。川乗橋バス停で私を含めて6名内女性1名が降りた。

GPSの設定をして8:30に出発、鳥屋戸尾根入口は川乗橋バス停から100mほど歩きカーブミラーのあるところ車道の左に小さな「蕎麦粒山」の標識がある、川の方の緑を眺めながら歩くと通り過ぎてしまう。


入口をはいるといきなり急登になる山と高原の地図では等高線が読めないが2万5千分の一地形図では等高線間隔が狭く急登と見える、笙の岩山手前までほぼ急登が続く、地図で917mとあるところから先に標石があり「東京市」と掘ってあった珍しいので写真を撮った。登山道は破線ルートらしからぬシッカリした道形となっている迷う心配はない。

笙の岩山からは少しなだらかなアップダウンが続き、地図では「松岩ノ頭」(1268m)となっているがどこか分からなかった、1268m地点から急下降し、また急登で岩のところにでる、そして、ここから急下降する、道は少し不鮮明になるが分からないほどではない、道形を見ながら下って行く50mほど行き方向が違うように感じ、地図で位置を確認すると、このまま道形を行くと右方向の尾根へ入り込む、45度ほど左に行かなければならない、左下の平らな場所へ方向へ変えると先に道形らしきものがありそちらに行く、ここは何もわからずに行くと自然と右の尾根に入り込むので注意が必要だ、テープがあると良いのだが、まあ破線ルートでもあるのでどちらでもいいが。

 

鞍部へ降りてから先は今までの急登とは違いなだらかな道が続く、なだらかとは言っても今までの急登と比較しての話。登山口からこの鞍部までの標高差は840mほど、ここから蕎麦粒山までの標高差は210mほど、ちなみに登山口から笙の岩山までの距離は2.5km標高差は837m、笙の岩山から蕎麦粒山までの距離は2.6km標高差177mである。

 

平らな道になると長沢背稜の分岐標識にでる、地図での長沢背稜の道はもっと下に付いているようにある、標識の左は一杯清水へ、「一杯清水へは土砂堆積のため通行注意2013.5.1」の張り紙があった、1年前なので今はどうなのだろうか。右へは踊平への道、真直ぐに蕎麦粒山への道で真直ぐ行く、蕎麦粒山までは急登が続く、分岐から蕎麦粒山山頂まで12分ほどで着いた。山頂には誰もいなかった、破線ルートも誰もいなかった。

蕎麦粒山山頂
蕎麦粒山山頂

12:27蕎麦粒山山頂着登山口から約4時間、これでさわらびの湯へ行く事ができる。
山頂でテルモスに入れたお湯でコーヒーとミニパンを食べた。いつも昼食は食べないが今日はお腹が空いているようだ。景色は曇り空で時たまパラパラと小粒の雨が降るが濡れるような雨ではない、日向沢の峰はガスで隠れている、20分ほど休んで山頂を後にする。

 

柱谷の峰
柱谷の峰

蕎麦粒山からは下りが主で、柱谷ノ峰と仁田山へ登りがあるだけで後は下りである。
蕎麦粒山から急下降の道でジグザクに下って行く、18分ほどで柱谷ノ峰へ、標柱に柱谷ノ峰とは書かれていない、標柱に「管理番号14-070」とあった、標柱の後ろに笹が倒れて道が出来ている、川乗林道にでる破線ルートだ、川乗林道から蕎麦粒山へ行くには長沢背稜の道に出るので長沢背稜の道を蕎麦粒山分岐まで行ってから蕎麦粒山へいった方が楽だろう、川乗林道から急登で長沢背稜分岐へ、また急登で柱谷の峰、そして下って、更に急登を登り返すより楽だと思う。

少しのアップダウンを繰り返して日向沢ノ峰方面に行く、日向沢ノ峰の手前に有間山への標識があり、ここを左に入って行く、途中鉄板の桟道があり先に送電線巡視路の黄杭に「50号に至る」とあり、棒の嶺方面の尾根上にある送電線への道だろう、10分ほどで送電線鉄塔にでる、この辺はガスがあって送電線が数十メートルは見えるがその先は全く見えない。

 

さらに下って行く、林道日向沢線へ降りるところがある、ここは以前蕎麦粒山へ登ったときに利用したところである、今日は仁田山へ行くので林道へは降りず、枯れた笹の間を行く、仁田山へは結構な登りになる、疲れているので余計にそう感じたのかもしれない。仁田山は樹林の中にあり、ただのピークという感じ、時間の無駄だったかと少し後悔するが登ったことがない山だったので来たかったのでいいか。少し先に行くと有間峠が右下に見え、急下降して有間峠にでる。車も止まっていなく人もいない。

 

有間峠から名栗湖方面が林道広河原逆川線、蕎麦粒山方面へ林道日向沢線送電線下手前まで先はない、浦山ダム方面は通行止めとなっていた。

有間峠から中尾根のルートのないところを行く、有間峠から蕎麦粒山方面の林道日向沢線を100mほど行くガードレールの先が草で広くなっている場所でGPS位置確認し、これから下る方向を見ると踏み跡がある、ここを降りていく、尾根は真直ぐについているのと踏み跡があるので楽に歩ける、1121mピークで方向を確認し下って行く、ジグザグと下って行くと右に林道が出てきた、林道に降りずにそのまま尾根筋を行くとまた林道がでてくる、良く見ると林道はこの尾根の右側をつづら折りに付いている林道に降りて林道を行くと距離が長くなるが同じ所へ降りていける、尾根のトップと林道が交わるところで林道を歩く100m程で林道は右へ下って行く、そこから尾根を行こうと見るとものすごい傾斜がある、林道の先を見ると大きな林道が見える、地図を見るとこの辺は皆崖記号となっている、右の林道方向へ行き楽に林道大名栗線に降りることができた。有間峠から30分ほどで降りられた。

この林道大名栗線で中尾根が分断されている、林道に降りて左へ中尾根の続きに入るところへ向かう、左の急斜面に踏み跡が見られた、尾根を忠実にくるとここにでるようだ。

そのところで谷側を見ると踏み跡が見える、この踏み跡を行く。

踏み跡の先はものすごい急斜面で右方向に向かっている、木に捕まりながら降りていく、地図上では少し右に行き直ぐに左への尾根を行く予定であった、実は出だしで現在位置をGPSで確認せずに尾根を探したが樹林帯で暗く見通しがきかず尾根筋が分からなかった、少し降りればわかるだろうと見て入ったのがいけなかった。

 

50mほどで左に戻ろうとしたが左方向に尾根がなくトラバースするにも無理なほどの斜面があった、GPSで確認すると中尾根の一つ南側にある尾根に入り込んだ、地図を見ると等高線が狭く尾根筋がはっきりしないが中尾根に戻るのは困難で時間の無駄と判断し、この尾根を下ることにした、それにしたのは20mの細引きを持って来たことだ。

 

人の踏み跡なのか獣道(鹿の足跡があった)なのか判断が付かないが、それらがあるところはそれを利用して降りていく、GPSで頻繁に位置確認と地図を見ながらで時間が過ぎていく、川の音が聞こえだした、有間林道が近いとわかったが降口が問題だ、左側に沢状のところがありそちらへ行くがロープを使おうかと思うほどの斜面で、行き詰まったらロープを使うとして木に捕まりながら慎重に下る、最後に林道に降りる場所が2mほどの岩で横上に木があり岩の下部あたりにも木がある、木を利用して降りられそうと木にぶら下がるようにして林道に降りた。降りた林道は砂防ダム堰堤で林道ではなく作業道のようである。降りた場所を左に行くと広い林道有間線に出た。

 

左には通行止めのゲートがあった。今年の5月に来た時は通行止めの看板だけでゲートはなかった。その時の写真と今回の写真の位置からGPSで確認したので間違いない。写真といえば、どこも同じような激下りで林道大名栗線からは一枚も撮っていない、写真どころでないのが本音だ。

出てきた林道有間線、ゲートの先が広くなっていて焚火の後があった、予定していた栃ノ木沢より600mほど上流の場所である。後は林道有間線を行けばいい。この広い場所で中尾根を下って初めて休憩を取る。休憩した少し先に「有間線起点」の看板があった。

 

落合橋の観光釣場まで道に水が流れているところが数か所あり、そこで靴が滑って数回転びそうになった。
観光釣場からはさわらびの湯へは車道があり車も通る、歩いているとき7台の車が通ったが1台も声を掛けてくれなかった、乗せてやるという期待をした自分がみじめだ。

 

さわらびの湯バス停に着いたのが17:33バスは17:31発で行った後だった、次は17:57発これがさわらびの湯経由の飯能駅行きは最終となり、あとは名栗湖入口まで歩く事になるので最終便に間に合ってよかった。またこの日はさわらびの湯は休業でお風呂にも入れないのでちょうどよかった。

 

今回は破線ルートと道のないところと来たが破線ルートは実線ルートにした方がよいくらい、道のないところは樹林の中で見通しが無く花もなくつまらなく、ただ歩いたというものだった。ただ収穫はあった、林道大名郷線から下るときに位置確認をしっかりしないといけない、出だしが肝心ということが身をもって感じたことだ。

 

行程
川乗橋バス停8:30-10:48笙の岩山10:53-12:10長沢背稜分岐12:15-12:27蕎麦粒山12:40-13:14有間山分岐13:19-13:30送電線鉄塔13:35-13:57仁田山-14:08有間峠14:21-14:54林道大名栗線-15:44林道有間線15:57-16:41落合橋-17:33さわらびの湯バス停
全行程9:03

Hey Visitor!

 

 

アクセスカウンター アクセスカウンター