道迷いはなぜ起こるのでしょうか、道の無い所を行く人は、道迷いがほとんどありません、それは常に現在位置の把握を地形上・行動時間・地形図などで行っているためです。
どうして道迷いになるのでしょうか。
地図を持っていても、現在地を思い込みで特定してしまい、それが元で、ますます深みにはまっていくケースが多いのです。
道迷いは
落ち葉で道が隠れていた
雪で道がふさがっていた
雨水の通り道が山道と錯覚してしまった
ふみ跡をたどった(獣道かもしれない)
道間違いに気がついたら
状況判断
遭難したと思ったら
道迷いの例
次の図を見てほしい。
左上から尾根を下ってきます、A点で正規の道が笹で見えにくくなっています、迷わず左の青線の方向へ入っていきます。
このまま1時間程歩き間違いに気が付きました、皆さんはどうしますか、地図を見て現在位置を確認することになりますが、樹林の中では現在位置の確認は容易ではありません、ここで間違いを起こすのが、現在位置をXではなくYにいると思い込んでしまうことです。
Yと特定すると、この先に正規の登山道に出ると勘違いしてしまいます、踏み跡が薄くなっても、そのまま進んでしまいます。
間違いに気がついたとき、歩いてきた過去を思い出します、
1.左に折れたところは、A点かB点かを分かると思います、
A点がB点であっても左に折れて来たわけです、
今いる場所は正規のルートではないと気がついたので、
B点から左へ入ったのではないことが想像できます、
そうするとB点より上で左に折れる場所を下りたことが想像されます、
2.B点より上で似たような場所を探します、するとA点がわかります、
さらにC点から尾根の左側に入ったのを思い出します、
正規のルートでは尾根の右に折れ、尾根に上がって尾根の左側に降りて
いくので、やはり正規のルートでないことがわかります、
そうして現在位置がどの辺りか検討を付けます、
3.地図を見て次の行動をしますが、私は道を引き返した方がいいと思い
ます、尾根を上がるには間違いはありませんので。
実際はこのような推理ができるかどうかは、その時の状況によります、例えば帰りのバスに間に合わないなどで、自分に都合の良い判断をするなど、また、思い込みから脱しきれずにいるなど、正常な判断が出来る状態かも影響されます。
リーダーたるものは、休憩した場所からB点分岐まで、どの位の時間で歩けるかの判断をし、A点でその時間より短い場合は、A点でいいのかを判断しなければなりません、地図の見方で「目標物を捕える」で行ったように、尾根が正しく見えているかを判断します、GPSがあれば位置確認は容易にできます。分岐や要所で時間をメモる、あるいは写真を取ってカメラに時間を記憶させるなどが必要でしょう。