2万5千分の1地形図では標高10m毎に細い線(主曲線)が引かれています、かつ50m毎に太い線(計曲線)で引かれています。
5万分の1地形図では標高20m毎に細い線(主曲線)が引かれている、かつ、100m毎に太い線(計曲線)が引かれています。
等高線が閉じているのがピークです。
2万5千分の1地形図の等高線では10m未満の標高は表示されません、これは10m未満の岩や崖があっても表示されないということです、平坦地だと思っていくと10m以内でアップダウン(起伏)があるなど、また、岩の上や、岩の下に出たりするということです。
三角点標柱のある場所(ピーク)は小数点1桁まで表記されます、小数点表記のない整数表記は空中写真を元に室内で標高を算出したものです。
標高点として、場所を特定できる所に標高が書かれています。標高点はピークが多いです。
地球の持った磁気を「地磁気」といいます。(北極と南極で大きな磁石のようなもの)
地磁気を検知し方位を計測するものを「磁気コンパス」といいます。
磁気コンパスが指す北(磁北)と地球の真の北(真北)にはズレがあります。これを偏差といい、その角度を偏角といいます。
日本では鹿児島で約5度、関東で約7度、北海道で約9度西に偏っています。
2万5千分の1地形図にはコメント欄に「磁針方位は西編約6”30’」などと書かれています、これは磁石の北(磁北)は地図の北より西(地図の左側)に6”30’傾いていること示しています。
地図の北と磁石(コンパス)の北を合わせてものを見るとズレます、ズレは遠くにいくほどズレが大きくなります。(偏角7度で、1kmでは120mの誤差になります)
日本では西に5“~10”の隔たりがあります。
2万5千分の1地形図にあらかじめ磁北線(偏差角度)を引いておくと地図を使用するときに便利です。(赤線の間隔は4cm=1kmに引くと使いやすいです)
1.分度器を地図の右下角へ合わせます。
2.地図に書いてある西編角度を分度器の左側へ示し印をつけます。(赤点)
3.地図の右下角と2.で付けた印を線で結びます。
4.3.で引いた線に平行に複数の線を引いていきます。
線の間隔は25000分の1では1Km(4cm)ほどでよいと思います。
これで地図に磁北線が引かれます。
山と高原地図でも同じ要領で磁北線が引かれます。
平行線を引くときは3cm幅の物指しを使って引くと3cm幅で引かれます。
コンパスを使って行く方向をコンパスにセットする場合。磁北線があると簡単ですが磁北線がないとその都度偏角分コンパスを修正します。
地図上に磁北線がないとき磁北の方向を知りたい場合
1.回転盤矢印を地図の端、または、経度線と平行になるようにします。
2.回転盤を左へ偏角分回します。関東では約7度ですから、メモリを3.5になるようにします。
行く方向を示す場合
1.行く方向へ向けてコンパスのベースにある矢印向けます。
2.回転盤の矢印を経度線と平行になるようにします。
3.回転盤目盛りを左へ偏角分回します。
これで磁北線に合わせたときと同じになります。
エリアマップをお使いの方も同じですので、エリアマップに磁北線を引くことをお勧めします、ただし、エリアマップは水に強いので、これに書けるペンを使用します。
地図にあらかじめ偏角を記入済みか、地図の北を磁北線にあわせたものを販売してくれたら便利ですね。
使うときは地図を上(北)になるように持ち、地図の赤線と磁石(コンパス)の磁針(N極・北・赤色)が重なるようにおきます、その位置が正しく北を指しています。(山座同定のときに行います、エリアマップで地図の北と磁石(コンパス)の北を合わせた場合、遠くの山は位置がズレてしまいます。地図の書かれた偏角分地図をズラさないと正しい方向になりませんのでご注意下さい。