景鶴山 (尾瀬 300名山)

山 名:景鶴山(2004m)

登山日:2015年5月2日(土)

登山口:鳩待峠・東電尾瀬橋

下山口:ケイズル沢・ヨッピ橋・鳩待峠

前にH氏が景鶴山に登った、何時か行きたいと思っていた。

テントを背負って行こうかと思ったが小屋が4月25日(土)に開くというので、天気の良い日を選んでいた、ちょうど5月1日(金)2日(土)共に天気が良さそう、2日前に竜宮小屋へ電話を入れた。

連休だが宿泊が金曜日なので混んでいないという。

電車で沼田駅、バスで鳩待峠行バス連絡所、ここから更にバス/タクシーで鳩待峠へ行く。バス、タクシー共通券で930円丁度9名でタクシーに乗れた、バスの出発時間より20分ほど早い。

鳩待峠の広場には雪がなかった。周りには沢山ある、鳩待峠休憩所(写真の建物)の裏には雪が沢山ありトイレに行くには雪の上を行く、広場は早くから除雪したのだろう。

下の写真の場所から尾瀬の山の鼻へ入る。

山の鼻まで3分の1ほどは斜面が続き3分の2はほぼ平らな川沿いを行く。

途中数か所木道が出ていた、平らになると電柱があり電線に沿って行く。

川上川に掛る橋を渡ると山の鼻の建物が見えて来る。

小屋の横を左目に尾瀬ケ原を目指す。

トレースが沢山あってわからない、一応地図で行く方向を確認し歩き出す。

尾瀬ケ原に出る前に顔を出している池塘に小さな水芭蕉が咲いていた。

そういえば、鳩待峠まで一緒したお客(タウンシューズを履いていた夫婦)にどちらまでいきますかと聞いたら水芭蕉を見に行きますという。その靴では大変ですよ、更に水芭蕉は未だ雪の下ですよと教えてあげたが、結局鳩待峠から入って行った。

しかし、こちらが準備し出かけようとしたら入った所からでてきた、行くのを諦めたようだ、良かった。

木道はほとんど未だ現れていないが橋はほとんど表れている。

尾瀬ケ原は雪の下向かう先に燧ケ岳、振り返れば至仏山が見える。

山の鼻で至仏山でのスキーヤーに何人にも出会った。

牛首分岐を過ぎると木道が水没している所がある、途中にあった人が水没している所は通れないので迂回するように言われた、また、違う方に聞くと木道をシッカリ踏めば問題ないですよといわれ、ゴアッテクスの靴なら平気ですよという、水没木道へ行きストックで木道の位置と深さを見ると5cmほどなので問題なく渡れた。私の前にいた若い男女は迂回をしていた。

この辺は尾瀬ケ原でも一段と低い場所だというあちらこちらに水が浮いてきている所が多く見える。景鶴山が見えてきた。

景鶴山の全貌。

山頂は岩が出ている所、その下の白い斜面はケイズル沢、ケイズル沢を使えれば時間短縮になるのだがと見ていた。

竜宮小屋が見えて来た。未だ13時半にならない。

竜宮小屋の内部、8畳の部屋に3人、すべて単独行の人で私以外は300名山を狙っている、その内の一人が後17座で300名山完登するという。

二人とも同じ年で私より2つ若かった。

左から8畳の部屋、2階の廊下(正面に洗面所)、夕食(食べてから気が付いて写真を撮った)、お風呂、トイレは温水ウオシュレット、男子便器(トイレは匂いなし)外観から想像できない設備だった。廊下など電気は夜通し着いていた。

今日の宿泊者は17名、内景鶴山へは9名、私を除いて4時頃出発するという。

明日の情報を得るために小屋の主人と話をした、ケイズル沢を登りに使いたいがルートを教えてほしいというと、教えられません、何故なら登りも下りも危険だからという。

今時は斜面が凍っているので滑ると止まらない、それに雪崩のおそれがある、今年は未だ雪が落ち切っていないので余計危険である。更に樹林帯に入ると踏み抜きがあり場合によっては腰まで落ちることがある、あまり時間短縮にはならない。

登り口は東電小屋になると思うが、ヨッピ橋より東電尾瀬橋の方が安全で近いという、東電尾瀬橋へは見晴らしに半分ほど(10分ほど)で東電尾瀬橋へショートカットできるので時間が短縮できる。という情報をいただいた。

翌5月2日(土)皆さん前日に4時頃出発すると話していた、私は5時の予定だった。

3時半頃騒がしくなり目が覚めてしまった。

同室の一人は4時にヘッデンを付けて出発して行った。

もう一人は6名の団体さんと一緒すると言って4時15分ころヘッデンを付けて出かけて行った。

私は4時過ぎに部屋で朝食弁当のおにぎりを一個食べる。

朝、4時半に竜宮小屋を出る、小屋の前の雪に上がると雪が凍って滑る、小屋の前でアイゼンを付ける、4時45分の出発になってしまった。

朝霧りの中にカメラマンがいた。朝霧は晴れという、今日も天気は期待が持てる。

竜宮小屋から直ぐの竜宮沼尻川橋を渡る。

トレースはハッキリしている。

朝日を背景に燧ケ岳を撮る、ここはショートカットの途中でトレースも何もない所、夏場では絶対に歩けないところで水が浮いている所もない、しかし、凸凹で多少歩きずらい。


東電尾瀬橋に近づいてきたが橋が見えない、目の前に林があり近辺にトレースが見当たらないので林を右に沿って行く、小さな川のような所を渡った、どうも通り過ぎたようなので川へ行って見ると高台になっていて川は下に見える。

GPSで位置確認すると通り過ぎている、戻る先ほど林を目の前にして川の方へ行けば良かったようだ、川へ近づくと下に川があり東電尾瀬橋があった。

左の写真は尾瀬ケ原から笹山方面を見たもの、次は笹山を背に尾瀬ケ原方面を見たもの、尾瀬ケ原からは橋は見えない。次は笹山に向かって右側にある(笹山の東側)沢を詰めるためにこれから行く方向の写真だ。

笹山の先にある鞍部への沢を行く。

鞍部から1653mピークまで急登を行き少し平らになると景鶴山の三角錐が見える、樹林の間から尾瀬ケ原も見える。

景鶴山の右に見えるのが与作岳か。

朝早くにも係わらず斜面は凍ってなくアイゼンなしでも歩行は可能、アイゼンを付けたままの方が歩き易い。


1653mピークからは広い尾根をぐんぐん標高を上げていく、与作岳直下の広い雪面を行くと与作岳山頂、山頂を示す名札はトレースから離れてあった。

山頂は広くトレースがないと迷子になりそうな場所だ。

与作岳から一旦鞍部に下り景鶴山手前のピークまで登り返す。


景鶴山手前のピークから与作岳を望む。

ピークから景鶴山を望む。

景鶴山の南東尾根の分岐にあたる松の木にザックを置いてピッケルの用意をしている間に団体さんが行ってしまった。

団体さんの最後の方がしたから荷物を置いていくよと声をかけていたが先に行っている人には聞こえず、結局遅れていた二人がザックをデポして行った。


ここは真直ぐ行けるが木の左側が切れ落ちていて危険なので右から巻いて行く。

下の写真、左からよくWebに出て来る岩が見える、Webでは岩の上に雪が着いていてそこを登っている写真が出ている、今日は上部に雪がなく岩の取っ付きが難しそうだ岩の上に木が横向きにあるが岩に近づくとその木に手が届かない、ここを登るのは無理。

次の写真が岩、その次が岩を右に巻いている写真。

巻くのも雪がないと大変かもしれない。

岩を巻いて登り雪のないところを通りまた雪面があり、大岩を右に行きまた雪の上を行き山頂前で雪のないところを通ると景鶴山の山頂にでる。

景鶴山の山頂に着いた。

団体さんから写真を頼まれシャッターを押す。

山頂は狭い。

眺望は谷川岳方面が木が邪魔しているがそれ以外の眺望はいい。


多くの方が風景の写真を載せて解説しているので、ここでは写真だけ載せておきます。

山頂から下山は登るより注意が必要だ。

ケイズル南東尾根分岐まで戻ってきた、ここで朝食の残りを食べて休憩する。

団体さんも休憩、一人から大福をいただいた。

団体さんからどちらへ行かれますかと聞かれたのでケイズル沢へ降りますというと団体さんもケイズル沢を行く事になった。

私は尾根を行き樹林帯を降りる予定をしていた。

支度をして立ち上がったら団体さんが歩き出した、木のない斜面を行くのでまずいと思ったが雪が柔らかくブレーキになるので転んでも手など停止できるからいいかと後をついて行った。

斜面を左に向けて降りていく、先頭が50m程先で方向を検討している、地図上では左に寄りすぎるとガレ記号があるので、隊列から離れて急いで下り、団体さんの先頭にでて誘導することにした。右寄りに降りていくと40度以上ある場所に出た、そのまま降りてもいいが雪になれていない人がいるようなので右寄りに木が数本ある方が滑っても大丈夫と思い切って斜めにトラバース気味に行く。

男性が滑り落ちた背中から滑っているので止まらないスピードが着かないうちにアイゼンでストップするように声をかけた、止まったが止まりきらない内に立とうとしたためにまた滑った、今度は身体を反転して正面を斜面にして手で雪を押さえてと声をかけた、止まったので止まりきったら立つように言う。

他の団体さんに滑ったら体を反転して手で雪を押さえるように言う。

そんなことがあったが急斜面を何とかケイズル沢床まで降りてきた。

雪崩心配はなさそう、滑っても停止可能として降りてきたが無事でよかった。

ケイズル沢の下部に来ると右側の斜面から雪崩の後が3ケ所ほどあった。

左の樹林帯は右より傾斜が緩く雪崩の心配はなさそうだ。

ケイズル沢から左よりに広いなだらかな樹林帯を行く、上ヨサク沢は渡れるかなと心配しながらヨッピ橋方面に当たりをつけて行く。

上ヨサク沢はまだ顔を出していなかった。ヨッピ橋近くで小さな川が顔を出していただ雪で埋まっている所を渡った。

ドンピシャリとヨッピ橋へ出てきた。

ヨッピ橋を渡って休憩、団体さんはヨッピ橋手前でアイゼンを外して橋を渡った。

ヨッピ橋から牛首分岐に行くにあたって、竜宮小屋主から下の大堀川橋は木道が川にかかり木道の上に雪があり、木道の間と川側には雪が落ちている、木道に積もっている雪が50cmはあるので危険だと言われた、団体さんと話して、もし木道に雪が積もっていたらみんなで雪を落として渡ろうという事になり牛首分岐へ行く事にした。

行って見ると木道の雪は融けていた。(除雪したのではと思う)

牛首分岐手前で水没個所がでてきた、ここは5cmほどで木道の上を歩けば問題ない。

更にこの先では30cmほどの水没がありそこは雪の固そうな所を迂回した。

牛首から先は問題個所はない。

団体さん(高崎の中高年山の会?)とは山の鼻で分かれた。

300名山狙いの単独行の方と鳩待峠まで一緒することになった。

山の鼻でソフトクリームを食べてから出発する。

斜面の登りになると背中が痛くなり始めたが何とか鳩待峠へ辿り着いた。

今日は連休の土曜日大勢の人と出会った。

ご一緒した方は藤枝市からいらっしゃった方で、最寄り駅まで送りましょうというので沼田駅まで送って貰った。

彼はこれから佐渡の山へ行くといって別れた。ありがとうございました。

雪の尾瀬ケ原は初めてであった、木道の上しか歩けない季節と違い、広い雪面をどこでも歩けるというのは気持ちのいいものだ。

行程

5月1日

鳩待峠10:45~11:40山の鼻12:05~13:33竜宮小屋 2時間48分

5月2日

竜宮小屋4:50~5:25東電尾瀬橋5:30~5:53笹山鞍部5:55~7:37与作岳7:40~8:13ザックデポ8:19~8:37景鶴山8:50~9:03ザックデポ9:15~9:41ケイズル沢床~10:19ヨッピ橋10:50~1137牛首分岐~12:20山の鼻12:40~14:00鳩待峠 9時間10分

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