寺久保山 357.3m

山 名:寺久保山 357.3m

登山日:2011年4月10日

登山口:雷電神社

東日本大震災後山に行けず、身体がなまってきた。震災から1ケ月ガソリンも供給されてきたことだし、どこかへ出かけよう。

  

栃木県佐野市にある寺久保山(357.3m・別名不動山)という小さな地図に山名も載っていない山である。佐野市が合併前では寺久保山が市の最高峰だったとかの山だという。

 

佐野市へ入ってから雨模様となった。今日は晴れ予報なのに、雨だけは降らないでと車を走らせた。佐野クラシックゴルフ倶楽部への道を行く。出流原弁天池を通り、新しく開通した北関東自動車道をくぐり、在宅介護支援センターさくらの里の建物を右にみて、すぐに右折する。道の正面向こうに雷電神社が見える。右に大きくカーブする所を左折、突然狭い道に入る、車一台がようやく通れる道、ブロック塀の所で右折するが一度で曲がれず切り替えしてようやく曲がれた、曲がって砂利道を真っ直ぐ行くと桜の木がある雷電神社裏の駐車場に着く。

 

インターネット情報だと、先程の大きく右に曲る所を行き、雷電神社の正面あたりに駐車スペースがあるように書いてあった。また、駐車場に行くには、さくらの里の直ぐを右折せずに、寺久保町公民館の50mほど手前を右折(鋭角になっている)し、真っ直ぐ行くと駐車場に入れる。帰りはこちらから出てきた。車を寺久保町公民館脇の児童公園に駐車場があるので、ここに置いたほうが無難だ。

登山コースは雷電コースと呼ばれている寺久保山から南に張り出している尾根を雷電神社から登り、寺久保山から西に三叉路へ、更に南に塩坂峠へ、塩坂峠から東に下り熊野神社へ、寺久保町公民館、駐車場とゴルフ場をぐるりと一周するコースである。

雷電コースの登山口は雷電神社裏にある駐車場の山側ほぼ中央にある。標識は無い、雨も降りそうにないようだ。雷電神社に今日の無事をお祈りして出発する。

 

登山口を登ると左に作業道らしきものがある。正面を見ると真直ぐに踏み跡がある。そのまま真っ直ぐ行く。直登するように上がるとリボンがある。ここが先程あった作業道の続きにでた、ショートカットしたようだ。作業道をジグザグに登っていく。作業道がなくなり踏み跡が直登するようになると小さなピークに出る。尾根に上がったようだ。

 

地図で見ると狭い尾根となっている。左手のゴルフ場を見ながら行く。結構アップダウンがあるが高低差は少ない。倒木があるが、踏み跡は確かで、尾根が狭いので迷うことはない。

 

登山口から20分ほどで測量ポールに寺久保と書かれた木版があった。ここが雷電山だろう標識がない。地図上にも地名がない。寺久保山も地図上に山名がない標高200mほどの山には山名がないのは当然か。雑木林の中を直角に近く右に曲る所に出る。おそらく不動滝コースとの合流点であろう、右に曲がって直登すると山頂に出る。

山頂には測量ポールに寺久保山と書かれたプレートが掛けてある。三等三角点が立派に見えてしまう。平らな草地で北側は背丈を越す笹薮で景色が見えない。南側は杉の植林地となって展望はない。北側に踏み跡があり、笹が刈られていた。こちらは般若峠への道だろう、地図上に般若峠は無いがインターネット情報によった。登山口から山頂まで1時間4分、長いのか短いのかわからない。

山頂から西に向かう左が植林、右が潅木で道には背の低い笹が生えている。展望の良い場所に、塩坂峠と書いた古い標識があった。ここから南東方向に下るが、背丈以上の笹薮があり、道にかぶさっている所もある。下りの傾斜も結構ある。この笹薮の道や周りに深い穴があちらこちらにある。なんでも山芋堀だそうだ。確かに動物が掘ったにしては深い穴となっていた。

 山頂から三叉路までアップダウンがある。三叉路近くなると右手前方に三角錐の山がある。山の名を聞いたら、山王山だという。地図には山名も標高もない。ついでだから登ろうと決め、三叉路から右へ行くと舗装された大網林道にでる。道を左に100mほど行くと立派な標柱が立っていたが、山王山登山口の標識はない。

 

 ここが登山口と勝手に決めて植林の急斜面をジグザグに登っていく。急な道から平らになる所に石の祠があった。山頂を示すものが何も無い。見ると奥にもう少し高い場所が藪の向こうに見える。祠の右手より藪へ入っていくと木のくくりつけられた小さな木版に山王山と書いてあった。南側の眺望がいいので休憩にした。登山口から12分で山頂。

 山王山から降りて三叉路に戻る。ここからは南に向かって尾根を行く。アップダウンがあるが、樹林の間から、そこそこ見通しがある。左手にゴルフ場が近く、場所によってはゴルファーの話し声やボールを打つ音がカキーンと聞こえる。気持ちのよい尾根歩きが楽しめる。この尾根の方がアップダウンの高低差が雷電コースよりも少し大きい。道が右に直角に曲る所に標識がある。301.5mへの道も付いている。塩坂峠はもうまもなくだろうと思いながら行く。

 塩坂峠は国土地理院発行の2万5千分の1地形図にある。点線が交差している場所よりも80mほど南にあった。峠にはベンチがあり休憩をする。大小山方向から女性の声がし、2人が下りてきた。「塩の井戸はそちらですか」と聞くと「そうだ」という。塩の井戸は登山道から少し入った所と云っていたので、女性が来た方向へ行くのが正解と思った。峠の標識に寺久保への案内がなかった。

 

 休憩後女性が下りてきた方へ入ろうとしたら、女性から塩の井戸は左ですよと声がかかった。礼を云って左の道を行く。関東ふれあいの道なので道幅が広い。左手下にカタクリの花を発見。その先に塩の井戸への登りがあり、直ぐに井戸がある。立派な石垣で出来ている。しかも新しい感じがする。周りを取り囲んでいる木も古いものではなかった。弘法大師が飲んだという看板があったが、年月を感じさせない井戸で本当かなという思いがする。井戸は枯れていると中年の人に教えてもらった、井戸の中は覗かなかった。

 井戸を見て。広い道を下って行くと道端にカタクリの花があちらこちらに咲いている。可愛い花を見ると心が癒されるというか疲れもどこかへいってしまうようだ。

 道の正面に新しく出来た北関東自動車道が見える。ここから左に入り、自動車道のトンネルの入り口上部に付けられた道を渡ると熊野神社にでる。昔は静かな場所であったろうに、今は高速道の車の音が絶えずしてうるさい場所になってしまっている。

 熊野神社の横に、杉の木がイヌシデの木をだっこしている様から「だっこ杉」(ふるさと佐野100選)とつけられたと解説されている。熊野神社に無事を報告して寺久保へ戻る。

 

 車道に出る所に塩坂峠の案内板があった。道を右に行く、T字路に出る、左はゴルフ場で右に行く。児童公園にトイレがあるというので寄ることにする。児童公園のとなりが寺久保町公民館で地方選挙の投票場になっていた。公園に役場の人らしい人がいたので雷電神社への道を尋ねると、この先50mほど行ったところを左に入ると真っ直ぐで行けますと教えてくれた。

公民館から駐車場まで200mほどで、5分もかからずに行ける。駐車場の桜が満開状態、朝よりも綺麗に見える。休憩込みで3時間36分の山行であった。久しぶりの山で明日あたり足が痛くなるようで心配だ。

寺久保山GPS軌跡
寺久保山GPS軌跡

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