山 名:角間山 1981.2m
登山日:2013年1月27日(日)
登山口:旧鹿沢温泉登山口
山場所:湯の丸山の北北西にある隣の山
1月26日土曜日に行く予定が天候不順で27日にした。
日帰り圏内は天気を見て行動できるので良い。
今日はスノーシューで角間山(カクマ)である。ここは湯ノ丸山の北方向にある隣の山である。コースは旧鹿沢スキー場跡から角間峠へ角間山、下りは鹿沢温泉へ直接下ることにした。
Garmin Oregon550(英語版)を購入、メニューを日本語化し、地図はカシミール3Dからカスタムマッププラグインで地図を作成、それをOregon550で使う。このOregon550のテストを兼ねての山行である。もちろん使い慣れた地図の表示がないGPSも持参する。また、紙の地図(経緯度・磁北線入り)とコンパスも持っていく。
高速道路は高崎を過ぎて渋滞になった、駒寄より先チェーン規制のためのようだ。前橋で下り渋川へ向かう、昨夜雪が振って路面が滑る、朝が早いので路面凍結状態、中之条へも路面凍結箇所が多々あった、その為に車がノロノロ運転で時間ばかりが過ぎていく、八ッ場ダム予定地では新しい道路ができていて快適に走れた。
この道路状態だと9時台に着くのは無理としつつ車を走らせた。車中で10時30分に出発した場合、帰りのタイムリミット13時30分これより遅くなると暗くなることを予想されるのでこのリターン時間を守ることに腹を決めた。
旧鹿沢温泉の紅葉館の先(地蔵峠方向)100mほどの所に駐車場がある、駐車場は除雪されていて、既に5台の車が止まっていた。
駐車場は紅葉館の右側前と隣のトイレの所にある、こちらは綺麗に除雪されていた。
100mほど歩くことを嫌でなければこちらに止めたほうがいいようだ。
駐車場から道路向こう側の登山口へ、除雪の雪を乗り越えて行く。先行者はスキーのようだ、スノーシューの跡はない。すぐにスノーシューを付ける。
道路状態の所を上へ、V字鋭角に左へ曲がると真っ白い雪の上にスキーのトレースが斜面に向かって真直ぐ伸びている。スキーの跡はスノーシューの跡より楽に歩ける。トレースが間違っていなければ時間が稼ぐことができる。少し期待を持ち始めた。
今日は天気が良い、日焼けクリームとサングラスをしていく、ゴーグルは置いてきた。
始めは少し傾斜がゆるい所を行く、急登になる、急斜面のトップへ行くと向きを右に変え樹林帯に沿って上へ行く、上のトップ部分をみると牧場なのかバラ線が張ってあった。ここを跨いで通る。すぐに東屋が見えてくる。東屋へ直接でてきた。
東屋の下に標識と看板がある、夏道はそちらを通っているのだろう。ここがコンコン平なのだろう。
標識の向き方向へ歩を進め、林道のような所を行くと広い雪原にでる、雪原にはスキーの跡しかない、振り向くと桟敷山が大きく見える。青空と白い雲、真っ白い雪、良いコントラストだ、歩くとキユッキュッと雪を踏む音だけが聞こえる。単独行で気分爽快である。
なだらかな斜面を行くと、また東屋が見える。地図上では夏道より少し南側にあるようだ。斜度がある広い雪原を角間峠を目指す。
斜面のトップに東屋が見えてきた。角間峠の東屋である。スキーは峠から湯の丸山へ向かっている。角間山へはスキー跡がない。スキーのラッセルのお陰で早く着くことができた。スキーの皆さんありがとう。
ここからは地図とコンパスとGPSの出番である。地図を出して目標を西角間山の東100mほどの所にある鞍部へ目標を定めコンパスをセットする。夏道は西角間山から角間山の稜線下をトラバースして行くが早く稜線に出たほうが良いという判断をして目標を定めた。準備完了出発。
今は時間が11時50分、13時30分になったら下山することを自分に言い聞かせせた。行動時間は1時間40分これで山頂まで行けるか、ラッセルが待っている。
看板の左側から真直ぐ30mほど行き、ふと上を見ると人が降りてくる。今日始めて出会う人である。紅葉館に近い登山口から来たといい、誰にも会わなかったといっていた。この方のお陰でルートの確認をせずに登山できるのは時間の節約になり有りがたかった。
この方のトレースを使わせてもらった。ところどころに笹が出ている急な斜面で、しかもクラストしている所に出る。下るには問題ないが登りの直登はきつい。一箇所穴が空いている所で登ろうとすると雪が崩れて登れない。何回かトライするも疲れるだけで、目の前の雪が高くなってくる。雪が崩れて左足のスノーシューテールが引っ掛かり後ろへ転がる、下へ流されたが足と手で何とか止めることができた。
トレースを外して左側から登るとすんなり登ることができた。だいぶ体力を消耗した。まだ休みを取っていない。息を整えるので立ち止まるのが休憩になっている。
尾根に上がった、西角間山の直ぐ側に出てきた、人様のトレースを追ったので予定より西に出てきたのは仕方がない。そのお陰で西角間山にも登ることができた。
ここからは角間山へは弧を描くように行く、尾根の上にはスノーシューの跡が続いている。尾根は狭く吹雪でも尾根を外すことはなさそうだ。途中雪庇がある、スノーシュー跡は雪庇の真上を歩いている、私は怖くて少し左の灌木側を歩く。雪庇を過ぎると少し下る、下りきったあたりにスノーシューは下降している。先ほどの人のものだ、角間山方面には歩いた跡がなく真っ白い雪原がある。先ほどの人は角間山には登らずにいったのだ。
この場所で12時50分、下山時間まで40分、ラッセルをして山頂までたどり着けるか、13時30分になったら下山しょうと、山頂直下にある樹林帯との境目に広い場所が見える。そこを目指して真っ白い雪原へ足を踏み入れる。
私のスノーシューはMSRと違って浮きがいいのと、スノーシューにかぶる雪はけがいい、これは助かる。
傾斜のない雪原を行く、途中、進路を木の枝で塞がれる、右に降りて、また登り返そうだが時間がもったいない、木の枝の雪を払い突破する、これは正解だった。
山頂直下の樹林帯にきた、進路が分からない、一箇所木の枝に雪が乗って垂れ下がっている場所から入れそうだ、しかし、右側にも行けそうなところがある。まず、右側へ5mほどなので行ってみた。そこから上を見ると空いている場所はどこにもない。戻るときに右足を踏み抜き足の腿まで下に落ちた、スノーシューがぶら下がっているのが分かる、どうも木の上に乗ったようだ、慎重にスノーシューが外れないようにしながら、左側に身体を倒して何とか難を逃れた、左側が雪の塊が硬かったのが幸いした。
木と木の間が抜けている場所の向こうを見るがルートがあるように見えない、雪が積もってルートが高くなって木の枝との高さが腰をかがめないと通れないようになっている。しかし、他にルートはなく、地図でも行く方向を指している。ここしかない、兎に角入る、いきなり木の枝に積もった雪が落ちてきて前身真っ白になる。2箇所で雪を被る事になった。ふと右上を見るとトラロープがある、やっぱりルートはこれでいいと安心する、トラロープに沿って行くと下にもトラロープが見えた。上のトラロープの先を歩きやすそうな所を上へと行く。
上に大きな岩が見える、足元を見ると人工物のようなものがある、掘り起こすと鉄の輪が出てきた、ここが鎖場だとわかったが鎖場の上なのか下なのか鎖を出るまで掘らなかったので分からない。大岩を目指すがこの辺は岩場らしいい、右にも左にも行けない、真直ぐしか行けないが、足場がなく目の前の壁が登れない、スノーシューを外して登ろうと考えたが、左側にスノーシューを突っ込んで、大股を広げなんとか登ることができた。
大岩の横を登ると山頂に出る。
誰もいない山頂到着13時30分丁度、下山時間だ。でもお腹がすいた、三角点に腰を降ろしテルモスのお湯を飲みながらソイジョイを食べる。今日始めての座っての休憩を取る。帰りの目処もたった、12分の休憩をして出発する。
休憩の間にも周囲の写真を撮る。
登ってきた尾根越しに湯の丸山、右に烏帽子岳、根子岳、右に四阿山、浅間山が見える。
天気も良く風も少しで気持ちいい、このまま1時間くらい寝ていたいほどだ。
予定下山時間を12分オーバーしている。しかし、来たルートより帰りのルートのほうが距離が短い、それにトレースもある、地図で確認しないのも時間短縮になる。
12分の遅れは取り戻せる。
では出発しょう。
鎖場まではスノーシューを外して行く、雪が柔らかいのでアイゼンは必要ない、登りで苦労した岩場は尻滑り状態で難なく下りられた。
行きの鎖場へは横から出てきたが下のトラロープ沿いに行くことにする。鎖場の左にある木の間を抜けようと、右足を降ろすと、そのままずぶずぶと、あっという間に頭から転倒、また早くも前身真っ白、雪を振り払うのもせず、そのまま下のロープ沿いに行くと難なく行けた、途中2箇所の木の枝で塞がれた場所も行きに大方の雪を下ろしていたので、帰りはそんなに雪まみれにはならなかった。
山頂直下の広い所に出てきて前を見ると、歩いてきたスノーシュー跡が綺麗に並んでいる、なぜか感動ものである。
先行者のトレースが下降している手前からトレースへ向かってラッセル下りは楽である。
ここからは急斜面が続く、踏み抜きもなく下れる、クラストしている場所でも滑ることなくスノーシューが雪面を捉えているので快適に下れる。しかし、普段と違う筋肉の使い方をするので、腿から脹脛が痙攣を起こす一歩手前まで来ている。疲れが出ているようだ、疲れていなければ走っても下れるが、今は休み休み行くしかない。
途中、トレースが消えているところがあったが、下る方向は確認してあるので、方向は間違いがなく、また、トレースが出てくる、2箇所ほどトレースが消えているところがあった。そこは風が強く吹く場所なのだろう。
急斜面では足を踏ん張ることが出来ない。なだらかになってきた所に標識が雪面より顔を出していた。「角間峠0.5K/鹿沢温泉1.1K」と書いてある。
私の持っていった「国土地理院の25000分の1地形図」には夏道が載っていないが、ここに標識があるということは夏道があるのだろう。500mほど下ると道らしい場所に出て、傾斜も緩んでくる。左に回り込む手前に標識「鹿沢温泉0.3K/角間峠1.3K」があり、その下に小屋が立っている。小屋へ向かって降りてもいいが、傾斜がきつく足に負担がかかるので、トレース通りに行くことにする。トレース通りに行っても0.3Kだ。沢を横切る所に「カクマ入口」の看板、大きな建物前の木の下に「湯の丸、角間入口」の看板がある。建物の前を過ぎると道路にでる。ここが紅葉館に近い登山口だ。
誰もいない真っ白な雪原を独り占めするのは、すこぶる気分がいいものだ。
久しぶりの感激であった。
行程
登山口(10:25)~東屋(1)(10:53)~東屋(2)(11:28)~(11:49)角間峠(11:55)~西角間山(12:42)~(13:30)角間山山頂(13:42)~(15:09)登山口
Total 4:44(登り3:05、山頂休憩0:12、下り1:27)