山 名:熊倉山・酉谷山
登山日:2,013年3月15日~16日
登山口:武州日野駅、熊倉山城山コース、矢岳の秩父林道、武州日野駅
今回の山旅は秩父鉄道武州日野駅から熊倉山城山コースで熊倉山へ、熊倉山から破線コースを通って酉谷山、酉谷山避難小屋で泊り、矢岳へのコースへ入り矢岳手前から川浦渓谷へ秩父林道で武州日野駅というコースを辿った。
出発は秩父鉄道武州日野駅
武州日野駅には綺麗なトイレが駅の別棟にある。
目の前が駐車場となっている。駐車場入口から左へ線路をわたり、直ぐ角に「和我家」を右に折れる、50m程で左に曲がる、そこを道なりに進む、途中標識がないので分かりづらい、太い道路にでると右側に標柱があり左へ向かう、道は長い坂になる、標識が出て「矢通反隧道・如意輪観音堂」とある方へ上がっていく、道は極端に狭くなる。
道を上がり切ると小さなトンネルが出てくる。
トンネルをくぐると右に階段が出てくる、「弟富士遊歩道入口」とある、弟富士山という山を経由して武州日野駅に行けるようである。
ここからは下りになる、下りきった所はトンネルを潜らないで行くとこの広い道に出る、ここは左へ行く。右に如意輪観音堂を見て直ぐに、左へ「明ケ指たまご水」標識を見て真直ぐに行く。
標柱に「明ケ指たまご水」とある2つ目から右の道路へ入っていく。ここには「水車小屋・熊倉山登山口」とある案内に従う。
途中に分岐があるが、水車小屋へとある方へ行く。
人家の先、左側に水車小屋がある、ここを通り越して橋の袂の右に「熊倉山登山口」とある、ここからが登山口まで長かった。
「熊出没注意」(黄色)看板の所に「熊倉山登山口(日野コース)」「熊倉山登山口(城山コース)」とあり沢と尾根コースの分岐である。
ここは直進し、城山コース登山口へ行く。
峠のような所に城山コースの登山口がある。道路の右方向に城山へいく登山道が見える。
今日は天気が良く暑い登山口の日陰で休む。
ここまで車の一台にも会わなかった。
多分、城山コースにも誰もいないのではないか。
登山カードに記入して出発する。
登山口からの急登を少し登ると傾斜が緩くなる。
そんなに長い距離ではない、ジグザグの急登が始まる。やがて尾根に出てくると岩塔のヤセ尾根になる。
尾根の小さなアップダウンを繰り返して登って行くと、日野コースの分岐に出る。地図を見ると山頂が近い。が急登は続く。
山頂手前の白久駅へ行く林道コース、こちらは道崩壊のため通行禁止となっている。
この尾根コースは急登が続き疲れる。
熊倉山山頂、駅から山頂まで3時間54分、エリアマップでは3時間5分、何時もはエリアマップと同じくらいの時間だが今日は少し時間がかかっている、荷物が重たいせいか。
酉谷山は16時頃を予定しているので予定通りに行くだろう。
それでも山頂では12分ほどで後にする。
山頂から降りて行くと直ぐにこの注意書きが出てくる。すごく目立つ看板である。
注意書きを見て下ると、こんどは金網のゴミ箱が、山の中にゴミ箱誰が何のために置いたのか不思議なものである。
山へのゴミは持ち帰りが原則で、仮にここにゴミを捨てられると誰がこれの後始末をするのだろうか、余計なことを考えてしまった。
小黒までは尾根で間違いようがない、アセビのトンネルの中を下っていく。
小黒までは結構小さなアップダウンがある。
朽ちかけた標識、この右上が見晴らしにいい、登山道を歩いてくると自然に右へ行ってしまう。
見晴らしの良い場所に出てきたら戻ってこの標識を左にいくことになる。
大血川への分岐、ここから小黒へ向かうが、始めはいいが小黒の上りにかかるとルートが不明になる、少し左に行ってしまったので高いところを目指して行く、ピークらしき所を通過すると下りになる、GPSで位置確認、小黒のようである、ここからは右方向へ降りるようだ、見ると赤テープがある、かなり急傾斜になっている、ここより真直ぐの方が行きやすい感じがするが、ここは素直に赤テープに従う。
小黒を下りきるとまた急登になる、途中まで踏み跡があったが、山頂方向より左へ向いている、余り左に行く前に山頂へコンパスを合わせてそちらに行く。山頂より避難小屋方向の道に出た、数メートルで山頂に到着。
熊倉山から3時間8分、エリアマップでは3時間なのでまあまあか。
16時03分こんな時間なので誰もいない、熊倉山に続いて山頂を独り占め、今日は誰にも会わなかった。寂しい気持ちがする。
酉谷山避難小屋へは良く踏まれた登山道を行く、歩きやすい。
道の下に小屋の赤い屋根が見える。誰もいないかなと思い、小屋前の水場を見ると複数のビール缶が置いてある。あ~一人では無いんだとうれしい気持ちになった。一人では寂しいね。一人でいると怖いからね、怖いのは苦手なんで。
小屋に入ると同年代くらいの男性が一人いた。水場の缶ビールからして複数いると思ったが一人であった。
先客がいたので小屋内の写真は取らなかったが小屋の反対側とトイレの写真を撮っておいた。
正面のドアが室内へのドア。
右にあるのがトイレのドア。
トイレは綺麗に使われている、くみ取り方式のトイレであるが、有志が時にバイオ消臭剤を巻くということで匂いがまったくしなかった。
室内の隣にトイレがあると臭い匂いが部屋に入るが、この小屋ではそれがまったくなく快適な小屋だ。
水場の写真は翌朝に撮ったもの、水がチョロチョロと流れている。
前日にはこのマスにビールやらお酒などが並べられていた。
先客は地下足袋を履いたオールドファッションの方であった。
「お~地下足袋ですか、いいですね」と言うと、
「ちゃんとした登山靴を履くように注意を受けたことがある」とこの方は言っていた。
注意をされた方に一言申したい。
山は個人の自己責任で行うもので服装や装備にあれこれ言わないでほしい。
私も東北の焼石岳や巻機山、尾瀬へは長靴で行った。今はローカットを履いている。
白馬の大雪渓を郵便配達の方が長靴を履いている。
田部重治氏は足袋に草鞋で北アルプスなどを歩いている、氏は靴では一日に何十里と歩けないが草鞋だと何十里も歩けると言っている。(時代が違うが、昔はこれで剱岳や黒部川へ行っていたのだ)
もっと言えば、林業の方はほとんど地下足袋である。こういう現実のあることを判って言っているのだろうか。
同宿者の姿を見れば山の経験が違うことを察し出来そうだが、世の中に余計なことを言われる方がいるものだ。悪気があって言ったのではないと思うが、この話を聞いて、むかっとしたので同宿者に変わって書いてみた。
この方はワインをメインにしているお酒屋さんだとのことで、谷川岳の岸壁や色々な沢も行なっているベテランの方である。
この方と話が合ったのか少し遅くまで話し込んでしまった。
朝は晴れている、小屋の窓から富士山が見える
昨夜は足元が少し寒かったがグッスリ寝ることができた。
同宿者の方がイビキうんぬん言っていたが、気にならずグッスリ寝ることができた。
出発は7時頃として、朝食を摂る、彼も同じ頃出発するという。
食事をするとすることがない、出発の準備をいて板の間と土間を掃除した。それでも時間が余り、二人でそろそろ出ましょうかと6時45分に出発する。
この小屋は快適な小屋だった。人気がある避難小屋とわかる気がした。
オールドファッションの方に矢岳への分岐を教えてもらい、ここでお別れした。
彼は川乗山まで歩くと言っていた、結構な距離があるので、お互い無事を祈って別れた。
ここからは少し登りになる。
分岐を登ると尾根に出る。尾根が広く方向が分からない。地図を出して方向を決める。矢岳への尾根に乗れば踏み跡があるのと尾根が狭いので間違わない。
写真のように真直ぐに行くか迷った時は左右を見れば踏み跡や赤テープがある。
こんな所が何箇所も出てくる。
小さなアップダウンを繰り返して、分岐から20分程で牛首に着く。
写真のような看板があったが新しいようだ、古い看板もあった。看板がないと牛首とは分からなく通り過ぎてしまう。
狭い岩稜帯をアップダウン、時には左側を巻いて行く。
牛首から20分程で立橋山に出る。看板がなく分からない。予め地図に記入してきたので緯度経度を確認した。
立橋山から35分程で赤岩の頭に着いた。赤岩の頭と呼ばれる場所らしいが看板がない。
赤岩の頭を少し下っていくと川浦分岐に出る。
ここには赤テープが幾つかあった。
真直ぐは矢岳へ、左に川浦渓谷への道がある。
右に朽ち果てた標識が木に立てかけられていた。
川浦分岐の標識
矢岳は北尾根から行っているので今回は行かない。
尾根から外れて川浦への道に入る。道は矢岳の方向へ下りながらも行っている。
地図では尾根から直ぐに左方向へ行っているので、あれと思ったが少し行ってみよう。少し先に左へ曲がる道になる。しかし、この先は落ち葉で踏み跡が分からなくなる。地図では尾根から左方向へしばらく行ってから沢に降りるようになっているので、左方向の先へ目をやると踏み跡みたいのが見つけられた。
沢の源頭らしき所には石や倒木が苔で覆われている所に出る。
この斜面を踏み跡を辿り下るが、左に岸壁がある方向へいき、岸壁の下を通って沢筋に入る。
矢岳分岐の少し下から岸壁の下まで少し分かりづらいかも知れない。
林道から来ると岸壁の左側に行けば問題ない。
苔の場所を降りて行くと水がチョロチョロとある沢に出る。
水場に出てから熊が怖いので、熊鈴を付けているが、大声で歌を歌いながら下った。誰も居ないので音痴でもかまわない。
沢の中を適当に下る。苔で滑り危ない。
沢を下っている間でも沢の左右に注意をし、赤テープなどが無いかを探しながら下る。
写真の左側に赤テープがあり、そちらへ行く。
沢から離れるように行くと廃林道に出る。
林道の右には丸太で行けないようにしてある。
ここは右へ下る方へ行く。
下から来た場合は廃林道を歩き、道が丸太で塞がれている場所から沢に入るようになる。
周りを見たが看板は何もなかった。
写真の手前で林道が上からは真直ぐと右に折れる分岐にくる。真直ぐに行ってみると50m程で道がなくなる。この分岐は右に行く(沢の方向へ)。
下って行くと林道に川が流れている。川の左岸に標識が立っていた、ここに「矢岳登山口」の標識がある。
川を渡ると車の通れる広い林道になる。
この林道を歩いた記録では林道をショートカットしたとあったが、ショートカットする場所は分からなかった。地図通りに曲がりくねった道をテクテクと足を前に出すだけ。
矢岳登山口の標識から1時間程で小屋のある場所に到着。(営林署事業小屋というらしい)
50m程先に社があり、その前に木のベンチとテーブルがあったので休憩した。
ここまでの林道は長かった。
素掘りのトンネル(鞍掛隧道・くらかけずいどう)に出る。
林道は新緑で眩しいが目に易しい気持ちがいい。
林道にゲートがあり車はここより先には入れない。この先、熊倉山への分岐があるの、そこが広くなっていて車の駐車が可能である。
でも、この先、延々と車道が続いている。もう歩くのもいやになってきた。
でも、少し急ぐと武州日野駅11時56分発に間に合うかも。淡い期待をして急ぐ、人家が出てきた、たまたま人がいたので「駅までどのくらいの時間で行けますか」と尋ねたら15分程で行くよ、まだ30分はある普通に歩いても間に合う。道を歩いて行くと駅の踏切があり、国道の「荒川中学校入口」の信号へ出た、昨日と反対側に出てきた、ここを左へ国道に添って武州日野駅に着いた。
ああ~くたびれた。駅でコーラーを買って一気飲み、幸せ~の感じ。
破線ルートを歩いた満足感と疲れた後の一服の幸せ、山旅は止められない。
11時56分の秩父鉄道から熊谷駅で高崎線に乗り無事帰って来られた。
行程
一日目 武州日野駅(8:48)~(12:42)熊倉山(12:55)~(16:03)酉谷山(16:10)~
(16:22)酉谷避難小屋
7:34(休憩1:03、実歩行時間6:31)
二日目 酉谷避難小屋(6:45)~長沢背稜分岐~(8:37)矢岳手前分岐~秩父林道~
(11:35)武州日野
4:50(休憩0:31、実歩行時間4:19)